フォーレのピアノ四，五重奏曲第２番新譜

　私が熱愛する曲の１つである，フォーレのピアノ五重奏曲第２番の新譜を見
つけたのでゲットしてきました。ＣＤケースを見るとマルＰ２０００になって
いたんですけど。

◎フォーレ　ピアノ四重奏曲第２番
　　　　　　ピアノ五重奏曲第２番
　　　パスカル・ロジェ（ピアノ），イザイ弦楽四重奏団
　　　英DECCA　455 150-2

　実はこの組合せでは，昨年同じフォーレのピアノ四重奏曲第１番とピアノ五
重奏曲第１番のカップリングのＣＤが出ていました。

◎英DECCA　455 149-2

　このＣＤを見たときには，よりによって私の好きなそれぞれ２番を避けて収
録するとはどういうことじゃいっ！と思ったのでしたが，今回めでたく２番を
収めたＣＤが出たのでめでたしめでたしです。

　今回の収録曲２曲中では，私は作品としては五重奏の方を熱愛しているにも
かかわらず，演奏としては四重奏曲の方が奏者たちの思いと作品が上手くマッ
チしているように感じられます。非常にシリアスな演奏をしていて，心理的に
重い感じすらするのですが，四重奏曲の場合はそれが充実感として感じられ違
和感はありません。

　ところが，五重奏の方になるとそれでは通用しないというか，淡々と内側か
ら思いが滲み出るような作品であるため，こういう一生懸命な演奏ではなかな
か曲の内面の世界に入っていけないのかなという気がしています。演奏の姿勢
として，作品に対してとても誠実に演奏していて，そういう意味では非難がま
しいことを言うのは心苦しい気もするのですが，しかしそれだけではどこか違
うんですね。表現が一本調子で変化に乏しいのも気になりました。

　ピアノ五重奏曲第２番はこれだけの名品でありながら，ほんとに録音が少な
いですよね。これまで全然そうは思ってなかったのですが，もしかすると，こ
の作品の世界は演奏者にとっては表現が意外に難しいのでしょうか？？？