エッシェンバッハのシューマン交響曲全集

　最近，活発に指揮者活動を行っているエッシェンバッハの新譜を聴きました。


◎シューマン　交響曲第１〜４番
　　　　　　　序曲「メッシーナの花嫁」

　　　エッシェンバッハ指揮，北ドイツ放送響

　　　米RCA  74321 61820 2 (2CD)


　このＣＤも２枚で１枚分価格で，１８９０円でゲットしました。

　エッシェンバッハの指揮というと，少し前に出たブラームスの交響曲全集も
聴いておらず，どんな演奏を聴かせるのか全く予想もできずに聴きました。

　いざ聴いてみると，北ドイツ放送響らしい重厚な響きを活かした，凝集した
感じの演奏で非常に充実感があります。指揮もするピアニストというようなも
のではなく，優れた力量を持った指揮者の演奏だと思います。

　演奏の特色としては，オケのせいもあるでしょうし，ひたむきに打ち込む演
奏をしていた，ピアニスト・エッシェンバッハに通じる内向的ひたむきさがあ
り，聴いていると思わずうつむいて考え込んでしまうような演奏です。こうい
うシューマンを聴くのは初めてですが，カタルシスを感じない演奏なので聴後
感にはちょっと思いものがあります。

　それにしても，エッシェンバッハもずいぶんとシビアな表現をするものです
ね。

1999.9.25